「開催報告」
参加人数 220名
開会のあいさつ:西播開業獣医師会 事務局 揖保川動物病院 院長 永富靖
祝辞:たつの市長 山本実
講演 C・W・ニコル 「命の森〜森から見る未来〜」
カナダ、エチオピアなど国際的研究活動を行われてきたニコル氏は、日本に来日された際に、日本の自然と森の豊かさ、生物の多様性に感動され魅了されたそうです。
しかし、日本の森は開発によりもの凄い勢いで破壊されていた。この現状を目の当たりにし、荒れ果てていく日本の自然と森の姿を取り戻そうと、1984年に長野県の荒廃した里山を少しずつ買い、再生活動を始められた。
間伐を行い下草を刈ることで地表面にまで光が届くようにし、杉ばかりの森に多様な落葉樹を植え、水を引き、池や小川を作り入れた。そして現在約30年、かつて荒廃していた森には、動物や鳥だけでなく多種多様な生き物達が戻ってきた。本来の森の姿を取り戻すことに成功したと話されました。
映像で映し出された、その変わりゆく、力を取り戻す森の姿は感動的でした。
それだけでなく、心を閉ざした子供達を招き、森の中で生活することにより生きる力を取り戻す試みもなされている。虐待を受けた子供達が森の中で生活し、遊ぶと笑顔いっぱいにって来たそうです。
森には、癒しの力があるんだと話されていました。
流された映像と共にニコル氏のお話しに、観客の中には涙をいっぱいためた方も多く見られました。
また、東北大震災後の震災復興プロジェクトとして森の学校を造り、親を亡くした子供達、震災で心の傷を負った子供達のために森の活用を行われているそうです。日本で唯一の公立の森の学校だそうです。
森には生き物を守る力がある。そして子供達の心を癒す力がある。この森がさらに本来の姿に戻るのに50年、100年かかるだろう。その森の姿を見てみたいけれども私は見ることが出来ないのが残念だが、森を守り活用し、未来へ残していきましょうと訴えられていました。
*当日、西日本豪雨災害募金37,624円が、参加者よりご協力が頂けました。重ねて感謝致します。
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